~君が教えてくれるなら~
初めてだらけの文化祭
季節は梅雨が明け7月上旬。
「これでホームルーム終わりまーす。今日は文化祭実行委員の集まりがあるから忘れずに出るようにー!」
「だってさ~生成いこ~。」
「はいよ~。」
何か楽しそうという理由で美琴と立候補した文化祭実行委員。
教室に入り席につくと「あー!」と指を指された。その方向を見ると斜め前の席には朝陽くんと前に見た軽音部男子1名がいた。
「きなっちだー!」
…ん?きなっち…??
「あー俺自己紹介してなかったよね~。朝陽のマブダチ名前は樹でイッチー!よろしく~♪」
いかにも陽気そうなキャラクターのイッチーは私と美琴にピースをしてきた。
「私は生成の友だちの美琴!よろしくねーん♪」
「みこっちゃんときなっちね♪」
そう言うとイッチーは私の方をじっと見つめてきた。
「え!なに?」
イッチーは席を立つと私の耳元で「朝陽とは秘密の関係なの?」と尋ねてきた。
「んっと…えっ!?/////」
「気にせんで、樹たちが勝手に盛り上がってるだけだから…」
戸惑った私にすかさず朝陽くんがフォローをいれてくれる。
「あ~なるほど?」
いきなりの発言になかなかビックリしたけど、
まぁ、美琴たちと似たようなものってこと、か。
文化祭は夏休み前の7月下旬に行われる。
今日は校庭に設置するメインステージでどんな催しをやるかを決めるらしい。
「毎年行われているミス・ミスターコンは今年も行う予定ですのでその他の案をかくクラス…」
文化祭かぁ~。
高校生の文化祭ってどんな感じなんだろう。