~君が教えてくれるなら~
とりあえず教室に戻った私。
頭の中は朝陽くんでいっぱいだった。
ぼけーっとしていると美琴たちが教室に戻ってきた。
「ちょっと生成~!なに先に帰ってんのよ!」
「そーだよー!探したんだよ?」
「あ、ごめん!LINEしとくの忘れてた」
「まったく!こんなに遠山先輩に興味ないのなんて生成くらいしかいないわぁ」
「だって生成は朝陽くんだもんねぇ~♪」
「へっ!!?」
私の反応に3人がぐっと前に出る。
「え、なに。なんかあったの!!」
「え、…なにが…」
「だって生成いつもなら軽く流すじゃん!」
なんて鋭い人たちなんだ…。
「いや、そうだっけ?」
「なに!話してごらん!!」
興味津々といった顔で身を乗り出す美琴。
「そ、そんなたいした話じゃないんだけど…」と私はイッチーたちから言われたことを3人に話した。
「えー!そんなの脈アリじゃん!!」
話を聞いた3人は口を揃えてそう言った。
「こうしちゃいられん!まりりん!」
「おっけー♪任せて!」
美琴とまりりんが目で合図をしゆりぞーが私を椅子へ座らせた。
「え、なになに!何が始まるの!?」
「生成~♪悪いようにはしないからね~♪」
そう言ってジリジリと近づいてくるまりりん。
「え、なに!怖い怖い!」
「生成!目閉じてればすぐ終わるから!」
私の肩を掴みながらゆりぞーが言う。
ゆりぞーの力の強さには勝てず仕方なく目を閉じてじっとしている。
待つこと数分…
「はい♪目開けて♪」
まりりんに言われ恐る恐る目を開けると
鏡を持った美琴が前に立っていてその鏡にはゾンビメイクから可愛いメイクになった私が映っていた。
「え!凄い!!!」
いつもとは別人みたいにキレイなメイク。
髪型もクルッと巻き髪になっていた。
「まりりんってやっぱ天才!?」
「へへ~♪」
「今度はゾンビメイクじゃなく可愛い生成で朝陽くんに会わなきゃだからね!」
「え~皆ありがと~…」
3人の優しさにうるっとしそうになるがメイクが落ちるから!とまりりんに怒られグッと堪える。
「さてうちらもメイクし直したら行きますか!」
「うん!」