~君が教えてくれるなら~
『続いて告白タイムにうつりたいと思います。告白したい相手がいる方はステージにお集まりください。』
「お!来たなぁ!目玉イベント!」
美琴がノリノリな様子でステージの方を見る。
「よく大勢の前で告白できるよね〜私絶対ムリ。」
「まぁ確かにゆりぞーそういうの苦手そうだもんね」
「まぁ私は告白されるのはウェルカムだけどねん♪」
「まりりん他校にいい感じの人いるってゆーてたやん」
「それとこれは別〜🤷♀️」
さすがはまりりん…。魔性の女感強いな。
ステージ近くには10数人の生徒達が集まっている。
皆勇気あるなぁ〜。
私たちがステージの近くまで行くと
背後から「よっー!」とイッチーと織田くんが現れた。
「おー!このイベントに縁がなさそうな2人がきた〜」
「おいおい!みこっちゃん!それどゆこと!?」
「失礼極まりないな!」
イッチーと織田くんがすかさず突っ込む。
「あれ?朝陽くんと響くんは?」
「んー?アイツらは1回部室行ってから来るつってたからもうすぐ来るよん〜!」
(だってさ!)
美琴が小声で私に言う。
もう〜美琴面白がってるなぁ〜
「てかぁ告白する人達結構いるのな!」
イッチーがおぉ〜と目を輝かせる
「あんなにいるなら1人くらいはオレに…」
織田くんはそこまで言いかけ私たちの視線に言葉を止めた。
「…織田っち!夢を見るのは自由だぜ!!」
「イッチーそれなんのフォローにもなってないからwww」
ゆりぞーのツッコミとほぼ同時にアナウンスが流れる。
『それではこれから告白タイムスタートです!では集まった生徒の方1人ずつステージの上まで来てください!』
司会の人が誘導すると男子生徒が1人元気にステージに登っていった
「おいおい〜!ひろきじゃん!」
イッチーと織田くんがゲラゲラと笑う
『え〜それではクラスとお名前をどうぞ!』
『はいっ!!!1年5組木下ひろき15歳でーす!』
『ハイテンションなひろきさん!それでは告白タイムどーぞ!』
『はい!えー。俺がずっと想いを寄せている人は1年5組の……』
「おいおい同じクラスかよー!誰だよ!!」
ステージにいるひろきくんに向かって声をかけるイッチーたち。
『えー織田くんでっす!!』
「「「………え?」」」
私たちが一斉に織田くんの方を見る。
当の本人が1番驚いているのかポカーンとしている。
イッチーだけがお腹を抱えて大笑いしていた。
『えっえ〜と1発目からパンチが強いですが!さぁ1年5組の織田くん!ステージの上へどうぞ!!』
織田くんの周りに男子達がわらわらと集まり逃げ出そうとする織田くんを無理やりステージにあげる。
「まってなにこのカオスwww」
私たちも思わず笑いだす。
ステージに立った織田くんはひろきくんが持っているマイクを奪い取るとさっきのポカーンとした表情とは一変し無表情のまま
『え〜。僕はDカップ以上の方ではないとお付き合いできませんので、木下ひろきさん。すみません。』
その発言にシーンとしたあと
『あ、そして僕は女の子が大好きです』
と織田くんが堂々と宣言をする。
その言葉にイッチーたち男子陣がワーワーと盛り上がる。
「織田〜!!ひろきと付き合ってやれよ〜!!」
「織田最高ー!wwww」
たくさんのガヤが飛び交う中織田くんがステージから降りてくる。
「いやぁ織田くんのメンタルダイヤだわぁ〜www」
美琴がお腹を抱えて笑う
『えぇそれでは次の告白タイムいきましょう!』