~君が教えてくれるなら~


一方その頃ステージではというと___



『はい。2年3組の遠山駿くんです!』



「はぁぁああ!?」



「おいおいあの先輩正気かよ!」



まりりんたちがブチギレていた。
(ふ〜私いなくて良かったぁ)生成の心の声




『はい!ということで遠山駿くんステージまでどうぞ〜!!』



司会の声にあちらこちらから黄色い悲鳴が聞こえる。



「まぁ、フラれるでしょうよ。なんせ皆の遠山先輩だから〜」


まりりんは余裕そうな表情で髪をくるくるしている。



「とかいって内心焦ってるくせに!」


ゆりぞーの言葉にまりりんがぎくっとした表情をする。



「つかあの先輩。ミスコンで準優勝した人じゃん?なかなかやばくない?」



「ちょっと!そこ!うるさい!」



「おー。まりりん情緒不安定…」



美琴が怯えた様子でゆりぞーの後ろに隠れる。



遠山先輩がステージに上がると女の子たちの声援が飛び交う。



ミスコン準優勝の先輩は遠山先輩の前に立ち『付き合ってください♪』と可愛く告白をした。



「おいおい〜まりりんいいのかい?」



「大丈夫!遠山先輩は誰かと付き合ったりはしないから!」



言い切るまりりんにゆりぞーと美琴が顔を合わせてやれやれと肩をあげる。



司会者からマイクを受け取った遠山先輩は


『告白ありがとうー。でもごめんね?俺気になる人が出来たんだよね。だから君とは付き合えないや』



その一言に女子一同がどよめく。



「えっ!!?ちょっ嘘でしょ!?」



美琴とゆりぞーもショックをうけたが、それ以上に…




「まりりん……大丈夫そ?」



口を開けたまま動かないまりりんに2人は心配の眼差しを向ける。



ステージの上ではフラれた先輩が『ありえない』とだけ言い放ちステージを降りて行ってしまう。



『えっ、えーそれではこれにて今年の告白タイムは終了でーーす!!続いてフォークダンスに移ります!』




「気に…なる人……」



「ちょっゆりぞー!まりりん魂ぬけかけてるわ!」


「ぬけかけてるってかぬけてるよそれ。」



____私がいない間に大変な事態になっていたのであった
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