~君が教えてくれるなら~
もどかしい距離



色々あった文化祭も終わり私たちは待望の夏休みを迎えた。




「うぅ…暑い……」




といっても大半が美琴たちと遊ぶか部屋でうなだれて1日が終わるかのどちらかで…。




朝陽くんとはLINEで他愛もない会話をしているくらい。




うぅ…。会いたい……。







「ちょっと生成!あんた毎日同じ格好でだらけてるじゃない〜」



「いいじゃんー夏休みなんだからぁ」




「はぁ、私の娘ながら困った子…」




「そういうお母さんもだらけてるじゃん!」




親子2人でリビングでゴロゴロしていると2階からお兄ちゃんが降りてきた。




「うわ、2人して同じ格好して倒れてる…」



そんな私とお母さんを尻目にお兄ちゃんは冷凍庫をガサガサと漁る




「え、マジかよアイスないの!?」



「あ!お母さん最後の1本食べちゃった☆」




「うわぁ…やられた…」




3人は顔を見合わせ静まり返り部屋には蝉の音だけが聞こえてくる。




……




「「「…ジャン!ケン!ぽん!!!!」」」






我が家の恒例アイス買い出しジャンケン…



敗者は……
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