夜空の星,闇,そして君。
「他の患者のプライバシーや病院の情報もあるから」と言われてアイマスクをして僕はベットごと病棟へと移動した。

目を瞑ると見えてくる黒い暗黒の世界を見ながら僕はぼーっとしていた。

「着きましたよ。明内くん。」
そう言われてマスクを外す。
病室は至って普通のドラマで見るのと変わらない
物だった。個室かと思っていたが意外にも大部屋だった。

渡瀬さんとは違う医者が僕に
「君は今日からこの服とこのリストバンドをして生活して頂きます。因みに君の家は母子家庭で
お金の面を心配するかも知れないが無償だ。安心しなさい。」

と言って服とリストバンドを渡された。
よくある感じの服だった。上下2枚セットでどちらも薄いブルー。わざわざ統一する必要あるのかと思うが今更服のことなんてどうでもいい。

医者が僕に病棟の説明をしてくれた。
どうせ僕はこのベッドから出ないだろうから
聞き流していた。

「それでは、また。」
そう言われて医者は病室を出て行った。


僕はため息をつき周りを見渡す。隣のベットには誰が入ってるんだろう。
まあそんなことどうでも良いか。
僕は医者からいくつか渡された本を読もうとした時,横から急に爽やかで透き通った美しい声が聞こえた。

「こんにちは。」
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