【短編】幼なじみの独占欲
『じゃあちー君が着せて?』
「冗談やめろよ。」
『ごめんごめん~。そんな怒らないで。』
怒ってはない。
必死に違う事考えてるからそう見えるだけ。
『じゃあ後ろ向いててね~。』
「いや、部屋出るから。」
『いいからいいから、そこで待ってて。』
ほんと、俺の事扱うのうまいよな。
俺が今頭の中でどんな想像してるかも知らずによく着替えられるな。
そして3分後。
『はい、いいよ。こっち向いて。』
パッと振り返ると、ゆきが立っていてそのまま背伸びして俺の顔に近づいた。
と、思ったら俺の唇に優しくゆきのそれが触れた。