忍君のセカンドラブ~歳の差30歳以上~
前編
それほど都会でもなく田舎でもない金奈市。
季節は夏。
月の綺麗な夜の駅前に、とっても可愛い女性が立っていた。
歩道橋の上で電車の行き交う動きを見ている女性は、まだ少女の幼さを残している。
丸顔で目がぱっちりしていて、綺麗なブロンド髪が腰まで届く長さでサラサラととても綺麗。
白い清楚なワンピースは、丈が踝まで長く、靴を履いていない。
透き通る綺麗な白い肌は息を呑むくらいだ。
夜空に輝く月を見て、女性はそっと微笑んだ。
「こんばんは」
ふと、後ろから声がして女性は振り向いた。
振り向いたそこには、綺麗な男性が立っていた。
ちょっとクールな目をした、サラサラの髪の綺麗系なイケメンの紳士。
スラッと背が高く、凛々しいスーツ姿に見とれてしまうくらいだ。
もう60代を過ぎたくらいだろうか?
「すみません、突然声をかけてしまって。私は、宗田忍と申します」
名刺を取り出して女性に渡すと、忍はそっと微笑んだ。
名刺を受け取り、女性はじっと見つめている。
「お前教えてもらえますか? 」
「…フェアディーと申します…」
答える声がとても綺麗でポーっとなるくらいのフェアデー。
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