平然と嘘

純也さんは、
175センチの身長
スラリとした体型
顔立ちも綺麗な人だった。


私達は、それから二年
お付き合いをして
結婚をした。

私は、看護師を続けていたが
大和を妊娠すると
直ぐに看護師を辞めた。

荒川師長をはじめ
病院から退職を
惜しまれたが
「子育てを頑張ります。」
と、伝えると
「いつでも戻ってきてね。」
と、言ってもらえた。

妊娠初期は、つわりもあり
純也さんは、心配して
毎日、早く帰ってきてくれたり
したが・・・・・

安定期に入った位から
帰りが、遅くなり
出張が増えて行った。

仕事をきちんとやる人で
主任、係長と役がつくように
なった彼だから
仕方ない・・・と、思っていた。


妊娠後期になった時に
お義母さんである荒川師長から
呼ばれて、純也さんの実家に行った。

純也さんは、高校生の時に
父親を亡くしていた。

私は、小さいときに
母を亡くして
父に育てられて父っ子だったが
父を純也さんと付き合っているときに
病気で亡くなった。

私の悲しみは、酷くて
うちひしがれる毎日を送っていた。

そんな私を支えてくれたのが
純也さんと荒川師長だった。

その時に、私は純也さんと
共に生きて行きたいと
結婚を決めた。

私達は、お互いに一人っ子の為
私にも純也さんにも
親と呼べるのは
お母さんである荒川師長だけだった。

そんな、お義母さんに呼ばれて
「お義母さん、こんばんは。」
「澪ちゃん、あがって。」
「はぁ~い、あら?純也さんも
来ているのですか?」
玄関に、夫である純也さんの靴が
あったのだ。

だが、お義母さんから
返事は、なかったが
私は、気にせずにリビングに入った。
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