いつか誰かに恋をする………。
「あの子は………どうするの?」

「母親は………男と駆け落ちして、捕まったんでしょ?」

「そんな子………
将来が心配だわぁ~」

「ウチは、受験生が居るから。」

「ウチは、もうすぐ娘が結婚するの。
こんな親戚がいるって知られるだけでも困るのに………
ウチで育てるなんて………無理よ!」

「一美さんに懐いてるんでしょ?
だったら………。」

「ダメよ。
一美さんは亡くなった父親の兄嫁よ。
旦那さんが亡くなってるから………縁は殆ど無いわ。
再婚だってしたいでしょうし…………。」

「だったら………誰が?
ウチは、本当に困るの。」

「母親の親戚は?」

「それより、母親って………執行猶予中じゃなかった?
だったら、母親が見るのが…………」

「止めて下さい!
子供が聞いてるんですよ。
祥ちゃんは、ウチで育てます。
主人も、晃太君も………それを望んでいるって思います。
私は、二人に託されたこの子を………立派に育てます!」

いつも穏やかな一美おばちゃんの剣幕に

その後は、静かになった。

俺は………

おばちゃんとお姉ちゃんと暮らすんだと分かり…………

ホッとして、眠りについた。
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