いつか誰かに恋をする………。
恋愛小説や映画が好きな一花姉は………。

通学中の『偶然の出逢い』や『片思い』に憧れている。

恋に落ち………

やがて付き合う二人が。

一緒に登校したり、休日デートに行ったり………。

兎に角、和花のそんな夢ばかり話すんだ。

けど現実は………。

痴漢にストーカー。

変質者だってうじゃうじゃいる。

そんな奴らに、可愛い和花が狙われたら大変だ!!

それなら自転車で通える範囲の高校を受験した方が良い。

……………と、俺とクマさんは主張した。

和花は、受験したこの高校に行きたそうだったが……

とにかく二人で反対した。

俺とクマさん。

和花と一花姉。

2対2の平行線で…………

最終ジャッジは、母さんにかかっていた。

「母さんも、和花が変な奴に狙われるのは嫌だろう?」

俺たちの味方につくと思っていたのに…………。

結局、最後に母さんが言ったのは………………。

『学校に通うのは和花でしょう!
行きたい高校を受験させなさい!!』だった。

凄くごもっともな意見で…………

俺とクマさんは、何も言えなかった。



こうして

今の高校を受験した。
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