いつか誰かに恋をする………。
「ヨシ!
和花、行くぞ!
祥太先生も…………」

ポカンとしている俺と和花に声をかけ

出たばかりの学校に戻る。

「「はい!」」

和花も、半年以上担任として付き合っている

澤先生の胡散臭さは、熟知しているようで…………

とても良い返事で着いていく。




一旦、教室に戻った三人は………

澤先生を前に、二人並んで座らされている。

「………………あの、澤先生?
先生は………祥兄ちゃん……………
祥太先生と私の関係を、いつから知ってたんですか?」

俺からは、話してない。

家庭訪問もない高校生の和花と俺が

同じ家に住んでいるなんて…………

知るはずないのだ……………。



「あぁ~
そのことかぁ~
そんなの、7、8年位前には知ってたぞ。
俺と和花のお父さん………クマさんとは長い付き合いだしな。
クマさんの娘と弟だろう。
和花が小さい時に抱っこしたことだってあるぞ。
祥太と誠にも何度か会ってたのに
こいつら、全然覚えてなかったから………
教育実習でいじめてやった!」

カカカカ…………。

クマさん程豪快ではないにしろ。

同じような笑い方に、同じ匂いを感じて…………

実習期間にいじめられた事に納得した。
< 67 / 98 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop