いつか誰かに恋をする………。
バチ~ン!!!!!

さっきのキスは、衝撃的だったが………………

今回の平手打ちは………………

それ以上の衝撃だ!!

「…………………痛って~!!!!」

殴られた左頬を押さえ

文句のひとつでも言おうと顔を上げると………………。




ポタポタ。

パタパタ…………………と

和花の瞳から

大粒の涙が、溢れた。

「祥太君のバカ~!!!!!!!!!」

この間と同様、スッと俺の脇を通りすぎようとする和花。

けど………

さすがに二度同じ事はされない。

ましてや今日は………

キスされた上に…………

泣きじゃくっているんだから……………。

「ちょっと、待てって!!」

慌てて腕を掴み

………………………抱きしめた。





あれっ??




小さい頃は、一花姉や母さんに叱られて

泣いている和花を、よく抱きしめた。

俺の腕の中にすっぽりと収まっていた和花は………………

いなかった。

シャンプーのせいか、フローラルの香りがフッと漂い。

柔らかな女の子らしい体が…………

俺の腕に収まっていた。

いつもとの違いに……………

和花相手にドキドキする。

目を合わせ、何を怒って泣いているのかと聞きたいのに。

顔を見つめたとたん。

さっきのキスが思い出され…………………

思わず顔を反らしてしまった。

……………………………どうしたんだ…………俺!!!!!!!!
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