いつか誰かに恋をする………。

「…………それで…………
和花からは、何処まで聞いてる？」

「何処までというか…………
祥太先生より詳しく知ってると思います。
ただ………
和花の気持ちは、私からは一切話しません。
ついでにいえば
私は、祥太先生が嫌いなので
協力する気はありません！………と言いたい所ですが………。
和花の事は、大切なので………
和花が泣かないですむよう……少しだけ協力します。」

高１とは思えない程しっかりしている彼女は………

きっぱりと言い切った。

「祥太先生が、何故和花の家で暮らしているのかは………。
ざっくりと聞いてます。
ご両親の事も…………。
先生のプライベートを勝手に知ってしまったことは………謝ります。
すみません。
先生が和花のご両親やお婆ちゃんを大切に思い
家族として接しられている事は………
経験の少ない私でも、想像できるので………理解出来ます。
和花を妹や姪のような気持ちで見守ってきた事も………。
先生からしたら
可愛い和花が………女の子として先生を見てた事すら
思いもよらなかったんでしょうが…………。
春に出逢った私でさえ、直ぐに気づき。
誠先生や澤先生ですら、気づいていた和花の気持ちを。
一番近くで見守っていた割に、全く気づいてない！っていうのは………
保護者としても
教育者としても………問題があるんじゃありませんか？
兎に角、鈍すぎます！
そのせいで………和花はずっと苦しんでいたんですからね！
これは、和花ではなく………
『彼氏』で『幼なじみ』の佐藤から聞いた話しですけど…………
この高校を受験する事は……かなり悩んだみたいです。
同じ学校での時間を共有するか………。
全く関係ない時間を過ごすのか…………。
近くにいれば、先生の恋愛も見てしまう。
でも………高校三年間しか………一緒に過ごす時間はないと………。」

えっ？

ちょっと待て！！

佐藤は……幼なじみ？？