三次元彼氏。
——“ピピピピ”
体温計が鳴り、僕は小さく表示された数値を見る。
「……37度5分…」
微熱だ………さっき手で測った時は熱なかったはずなのに……。
「あ、宗ちゃん測れた?」
そこに、キッチンから出てきたほのかがベット際に来た。
「うん、7度5分だった…」
「ほらやっぱり。…もうちょっとでごはんできるから寝てて、できたら起こすから。ちゃんと食べて、薬飲んで、今日は安静にしてください」
「……わかった………ごめん、ほのか」
彼女はいつもの柔らかい笑顔を見せて、またキッチンに戻っていった。
そして僕はまた目を閉じた。意識はすぐに遠のいた。
「………宗ちゃん」
「……ん……」
「ごはんできたよ、起きれる?」
ゆっくりと目を開けると、彼女が横で僕の顔を覗き込んでいた。
「うん……大丈夫、ありがとう」
彼女が来てくれたおかげなのか、心なしか体が軽くなった気がする。ベッドから出るとすぐ横に、彼女が見つけてくれたらしい折り畳みテーブルが出ていて、その上に美味しそうなごはんが並んでいた。
「あ…ごめん宗ちゃん、三上家の献立で作っちゃったんだけど、食べれないものとかなかった…?」