三次元彼氏。


「そーおちゃーん……ん……」

「もうちょっとで家着くけど、ほのか、家の鍵は?」


とりあえずは、早くほのかを家に送らなきゃと思った僕は、ほんの少しのモヤモヤを残したまま、彼女に肩を貸しながら家までの道のりを歩いていた。


「…そーちゃんち…」

「え、僕んち…!?」

……いや、そんなはずない………そうか酔っ払ってるから…答えられないかな……

……仕方ない、とりあえず、僕の家でほのかを休ませよう。


「ほのか、後少しだから……って、ちょっ、大丈夫…!?」

ほのかが急に膝から崩れ落ちそうになって、僕は慌てて彼女を抱きとめた。

「ほのか、歩ける…?」

「………」

返事はない。寝た………!? いやまさかこの短時間で寝るなんてあり得ないよね…………?


………仕方ない。

僕は彼女の背中と膝の裏に手を入れ、ほのかを抱きかかえた。

そしてそのまま、僕の家へと向かった。



「…ほのか、大丈夫?」

「……ん〜……」

ベッドに下ろすと、彼女は妙に色っぽい声を出して、手の甲を額に当てた。

……ど、どうしよう、何か、胸が、変にドキドキしてきた………。


とりあえずもう一度水を飲ませようと、キッチンからコップに水を入れてくる。


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