三次元彼氏。



図書館の時計を見ると、時刻は13時を少し過ぎた頃。そういえばお昼食べてなかったな、少しおなか空いたかも………家に帰って作って食べるでもいいけど、面倒だからコンビニで何か買って帰るか……………



「あの、この後用事とかありますか?」

「え?」


そんなことを考えていたら、既に片付け終わっていた三上さんが僕を見ていた。



「いや、特には…」

「じゃあ、学食行きましょう、お昼まだ食べてないですよね? 今日のお礼に、何か奢ります」

「え」


そう言った彼女は嬉しそうに立ち上がった。



「え、いや、いいですよ奢るなんて、大したことしてないし」

「え…」


しゅんとする三上さん。え、何か悪いこと言った………!?




「……あ、あの、奢ってもらうのは申しわけないので、一緒に学食行きませんか?」


そう言い換えると、三上さんの表情は少し明るくなった。


「いいですよ、行きましょう、おなか空きました」



おなかを空かせた僕と三上さんは、並んで学食へ向かった。





< 31 / 144 >

この作品をシェア

pagetop