三次元彼氏。



今はもう3講が始まっている時間なのでそこまで混んでおらず、落ち着いていた。

食後のお喋りを楽しんでいる人達や課題をしている人などがほとんど。




「三上さん、今日は何食べるんですか?」

食券機の前に立って、彼女に訊く。



「うーん………悩みます、ここメニュー豊富なので」

そう言った三上さんは、ショーケースの食品サンプルの方へと向かう。


僕は、この前三上さんが美味しそうに食べていた定食Bセットの食券を買う。



「決めました」


三上さんは食券機に向かい、特大オムライスのボタンを押した。


そして2人で学食の中へ入った。






「いただきまーす!」


嬉しそうに手を合わせる三上さん。僕も手を合わせる。

そして幸せそうに特大オムライスを頬張る彼女を目の前に、僕もから揚げを頬張る。




前から思ってたけど、三上さんて…


「よく食べますよね」

「えっ、」


その瞬間、三上さんは急に食べるのをやめた。




「…どうしたんですか?」




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