三次元彼氏。
「…いや、やっぱり…こんな軽い気持ちで……付き合うなんて、よくないんじゃ…」
「じゃあ私は家入りますね」
「え!?」
そう言って彼女はポケットからキーケースを取り出す。
「じゃあ、これからよろしくお願いします、滝本くん」
「ええ!?」
三上さんはいつもの可愛らしい笑顔を見せると、手を振った。
「また明日!」
そう言って、帰ってしまった。
「…ど、どうしよう……!」
混乱する頭で、とりあえず誰かに相談したいと、早瀬に電話を掛ける。
「もっ、もしもし早瀬、どうしよう僕、三上さんに間違って告白しちゃった」
『告白って間違えてするもんなの?』
「………へ?」
聞こえるのは、明らかに早瀬の声ではない、女性の声。
『後、私早瀬じゃない、天音』
「え」
電話掛けるの間違えた………!!!
『普段しっかりしてそうなのに、相当焦ってるんだね、電話掛ける相手間違えるとか』
「…ご、ごめん…すごい慌ててて…」
は、恥ずかしすぎる……………