三次元彼氏。
入学式は無事終わり、その次の日。
いよいよ今日から講義が始まる。
「宗おはよー」
「あ、お、おはよう」
この前絶対1講に間に合わないと言っていたはずの早瀬が、1講の講義開始2分前に僕の前に姿を現した。
「間に合ったじゃん」
「んー何とか、てか眠すぎ」
大きなあくびをしながら僕のとなりの席に座る。
「けど今日ほとんど授業ガイダンスなはずだから楽だよ」
「え、まじ? 寝れるじゃん」
「え」
また寝るの?
「聞いておいた方がいいと思うよ、試験とか単位とかの話あると思うし」
「えー寝たい」
「……」
ここまで睡眠欲に正直な人初めて。
「んな困ったカオすんなよー」
「え、いや、」
「わーったよ、頑張って起きてる」
…ほ、ほんとかな……。
今にも寝落ちてしまいそうな彼を横目に、ガイダンスが始まった。