三次元彼氏。
今日最後の4講目のガイダンスが終わり、となりの早瀬は瀕死状態。
「あーもう寝る、帰れない、寝る、おやすみ」
「ええ、寝るの? 今からここで?」
「……」
……嘘、もう寝た?
「早瀬」
呼びかけるが返事はない。嘘だろ………。
「はあーやあーせえー!!」
「っ、!」
突如後ろから早瀬を呼ぶ大きな声がして、思わずビクリと肩が上がった。
その声の主はすぐにやって来て、僕の横で力尽きた彼の頭をバコーンと思い切り叩いた。
「ってえ!!!」
「何寝てんの! 今日は駅前のスタバ行く約束でしょ!」
え、ええ……
突然に次々起こった出来事に頭がついていかない。
「…ガッキー今のは絶対痛いよ」
「だってLINEしても全然連絡来ないんだもん」
早瀬を引っ叩いた女子を追うように、もう1人の女子が近寄ってきた。