三次元彼氏。
「はい、時間割入れられるんです。連絡事項とかもメモ残せるし、機能がいろいろ揃ってて」
「へえ、そうなんですか。…それ、どうやってやるんですか? 僕も使ってみたいです」
「スマホのアプリ入れるやつからインストールするんですけど、スマホ貸してください」
僕はアプリとかっていうのはLINEくらいしか入れてないし、そもそもあまりそういうものに詳しくない。
時間割も紙で配布されたものを見ればいいと思っていたけど、彼女が話しているのが何だか楽しそうで、つい使ってみたくなった。
「はい、できました! これで使えますよ」
「ありがとうございます。随分早いですね」
「スマホとかの扱いは慣れてる方なので」
少し得意げに笑った彼女が可愛かった。
「っあーー疲れたーー! 毎日4講きっちい〜」
「そろそろ慣れるでしょ」
「慣れねえよー、毎朝辛いし帰りも家遠くて辛いし」
今日も長い1日の講義が終わり、となりでいつものように早瀬と天音さんの会話を聞きながら、帰り支度を進める。
「4人でどっか行かねえー? 疲れたから甘いもん食いたい」
「あ、いいね。私この前ネットでよさげなカフェ見つけたよ」
「えーじゃあ行こうぜ、宗とほのかちゃんも来れるしょ?」
「うん、僕は大丈夫」
「私も、大丈夫です」