三次元彼氏。
「…前に、好きが、ラブなのかライクなのか解らないって言ったけど、僕がほのかのこと好きなの、ラブの方だよ。……ごめん、ちゃんと伝えられてなくて」
自分がまさかこんなことを言うとは思ってもいなかったけど、今の僕はきっと、どんなに顔が赤くなるようなことでも言えると思う。
「……だから、今もしもほのかの好きがライクの方だとしても、ラブの方で好きになってもらえるように、頑張るから…だから、僕のこと、見て欲しい」
僕の気持ちを全て伝えると、目の前の彼女は顔を小さな手で覆った。
「…ほのか?」
「……あの、ごめんなさい」
………ん?
ごめんなさい………?
…………え、嘘、だよね………こんなこと言ったから、引かれた…………?
彼女は、手を外して僕を見た。振られる…………?
「…私も、ちゃんと伝えてませんでした、あの、私も、宗ちゃんのこと………ラブの方の、好きです……」
え——————
「…すみません、漫画とかすごい好きで、そのことになると、目の前が見えなくなってしまうことが、よくありまして…さっきも、宗ちゃんを傷つけてしまって…。確かに、宗ちゃんを好きになったきっかけは、その漫画なんですが………毎日宗ちゃんといろいろな話をしているうちに、宗ちゃんのこと、好きになりました…」
言い終えた彼女は、また両手で顔を覆った。
「すみません、私の方こそ、ちゃんと伝えてなくて……漫画のことも、反省してます…」