……秘密があります
「人に見られると何事かと思われるからな」
と言いながら、帯刀は羽未を奥の部屋まで連れていく。
リビングのラグの上に降ろされた。
……お、お姫様抱っこされてしまいましたよ。
っていうか、玄関前で女性と揉めているところを見られるより、お姫様抱っこして強引に連れ込むところを見られる方が何事かと思われると思うのですが。
などと考えていると、
「まあ座れ」
と犯行現場に戻った犯人、羽未は刑事のような顔の武士に言われる。
はい、と羽未はラグに正座した。
この間から自分を含め、みんなやたらと正座するなと思っていたのだが。
人間、身構えると正座したくなるんだな、と今、身をもって感じていた。
真正面に帯刀が正座する。
今にも尋問でも始まりそうな雰囲気だった。
さっき式場も決まった二人だというのに、何処にもラブラブ要素がない、と思ったとき、帯刀が口を開いた。
「キスでもしてみるか、羽未」
「……何故ですか」
「この間、蜘蛛を退治したとき、しなかったからだ」
「……何故ですか」
と言いながら、帯刀は羽未を奥の部屋まで連れていく。
リビングのラグの上に降ろされた。
……お、お姫様抱っこされてしまいましたよ。
っていうか、玄関前で女性と揉めているところを見られるより、お姫様抱っこして強引に連れ込むところを見られる方が何事かと思われると思うのですが。
などと考えていると、
「まあ座れ」
と犯行現場に戻った犯人、羽未は刑事のような顔の武士に言われる。
はい、と羽未はラグに正座した。
この間から自分を含め、みんなやたらと正座するなと思っていたのだが。
人間、身構えると正座したくなるんだな、と今、身をもって感じていた。
真正面に帯刀が正座する。
今にも尋問でも始まりそうな雰囲気だった。
さっき式場も決まった二人だというのに、何処にもラブラブ要素がない、と思ったとき、帯刀が口を開いた。
「キスでもしてみるか、羽未」
「……何故ですか」
「この間、蜘蛛を退治したとき、しなかったからだ」
「……何故ですか」