……秘密があります
いや、話せと言われても、と思った羽未は、この間、栗原阿佐子に話しかけた話を思い出していた。
「この間、ロールケーキに殺されかけたんですよ」
なんだ、ロールケーキに殺されかけたって、という顔を帯刀がする。
「美味しいロールケーキの店があるんですよ、うちの近く。
それで、大学のとき、シロ……」
おっと、余計な名前を出すとこだった、と気づいたとき、ちょうど店員さんがビールとモヒートを持ってきたので、これ、幸いと羽未は言った。
「あ、とりあえず、乾杯しましょうか」
「なにに?」
いや、このなんだかよくわからない会にですかね……?
と思いながら乾杯し、程よく冷えたモヒートを飲んだ。
「このお通し、好みじゃないんであげますよ」
とまだ酔ってもいないのに、ちょっと酒を口にしただけで気が大きくなり、羽未はスムーズに帯刀に口をきいた。
だが、帯刀は、
「ロールケーキがどうした」
と突っ込んで訊いてくる。
「この間、ロールケーキに殺されかけたんですよ」
なんだ、ロールケーキに殺されかけたって、という顔を帯刀がする。
「美味しいロールケーキの店があるんですよ、うちの近く。
それで、大学のとき、シロ……」
おっと、余計な名前を出すとこだった、と気づいたとき、ちょうど店員さんがビールとモヒートを持ってきたので、これ、幸いと羽未は言った。
「あ、とりあえず、乾杯しましょうか」
「なにに?」
いや、このなんだかよくわからない会にですかね……?
と思いながら乾杯し、程よく冷えたモヒートを飲んだ。
「このお通し、好みじゃないんであげますよ」
とまだ酔ってもいないのに、ちょっと酒を口にしただけで気が大きくなり、羽未はスムーズに帯刀に口をきいた。
だが、帯刀は、
「ロールケーキがどうした」
と突っ込んで訊いてくる。