……秘密があります
 だが、羽未に好意を抱いてはいても、見慣れているせいで、冷静な幼なじみとは違い、帯刀の目はくもり切っていた。

 ……可愛かった。

 自宅でボサボサの羽未、と思い出して、うっとりとする。

「それ、結婚して五年後にも同じこと思ってたらすごいよ」
と既婚者の先輩辺りに突っ込まれそうだったが。

 男女でバーベキューなんて、チャラチャラしたこと計画しやがって思っていたが。

 今は仕事に邪魔されず、羽未と会えるバーベキューの日が待ち遠しい、と帯刀もまたその日を心待ちにしていた。




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