私立秀麗華美学園
「勝負?」
「ああ。順位でな。中間試験の総合順位」
なんと愚かな。
そんな先の見えてる勝負して何が楽しいんだ。
笠井は成績優秀とはいえ、順位でゆうかを抜かしたことはないはずだ。
俺はそれだけで十分よかったのだが、今この状況でその事実が一体何になるというのか。
恐らく常に15位以内はキープしているだろう。この前のテストでは8位だった。
俺はそんな無駄なことばかり記憶している。
俺が暗記物に弱いのはそのせいだな。
「何の意味があんだよ」
俺はボソリと、しかし聞こえる程度の声で言った。
「え? なんか言ったか?」
わざわざ聞き返し、ニヤニヤ笑っている。
どーせ馬鹿ですよ俺はあああ!
「何ふてくされてんだよ。不得意な分野、ねえんじゃなかったのかよ」
ふん。皮肉も通じないような奴の相手なんてしてられるか。
「勝負するからには賭けの対象が必要だよなあ」
一人で喋ってろ。
「この中間終わったら、すぐに学祭だよな」
それだけは本当だ。
何か知らんがこの学園では、1学期と2学期の計2回、盛大な学園祭が催される。
それこそもう気違いかってほど盛大な。
表向きは文化祭ということになっているが、実際は後夜祭がお偉いさん方の交流会となっているのである。
「ああ。順位でな。中間試験の総合順位」
なんと愚かな。
そんな先の見えてる勝負して何が楽しいんだ。
笠井は成績優秀とはいえ、順位でゆうかを抜かしたことはないはずだ。
俺はそれだけで十分よかったのだが、今この状況でその事実が一体何になるというのか。
恐らく常に15位以内はキープしているだろう。この前のテストでは8位だった。
俺はそんな無駄なことばかり記憶している。
俺が暗記物に弱いのはそのせいだな。
「何の意味があんだよ」
俺はボソリと、しかし聞こえる程度の声で言った。
「え? なんか言ったか?」
わざわざ聞き返し、ニヤニヤ笑っている。
どーせ馬鹿ですよ俺はあああ!
「何ふてくされてんだよ。不得意な分野、ねえんじゃなかったのかよ」
ふん。皮肉も通じないような奴の相手なんてしてられるか。
「勝負するからには賭けの対象が必要だよなあ」
一人で喋ってろ。
「この中間終わったら、すぐに学祭だよな」
それだけは本当だ。
何か知らんがこの学園では、1学期と2学期の計2回、盛大な学園祭が催される。
それこそもう気違いかってほど盛大な。
表向きは文化祭ということになっているが、実際は後夜祭がお偉いさん方の交流会となっているのである。