私立秀麗華美学園
「……え? え?」
状態が把握できない三松は放心している。
まあ無理もない。
「あーもおー……ゆうか、何枚目やねん扉」
「そのたびにそれまでより上等に作り変えてるんだから、問題ないわよ。ほら三松、さっさと行く!」
確かに、前に壊した更衣室の扉は、人口大理石だったのが本物の大理石になっていた。
つまりゆうかは人口大理石を蹴破ったということだ。フィクションですから。
つーかそういう問題じゃないしなんか呼び方まで三松になってるし……
「むむむ無理です……」
「じゃあ私が言うわよ」
「あの、ゆうかは本当に言いますんで」
「そっ、そんなこと……」
その時、事を察したのであろう雄吾と三松以上に脅えきった堂本が顔を覗かせた。
「ゆうか、またか」
「悪かったわね。毎度のことで。ほら、三松さん、行きなさい」
三松に敬称をつけようやく落ち着きを取り戻したらしいゆうかが視線で依頼主を促した。
三松は「相手」であった堂本を見て、少し勇気を出したらしい。
そろそろと用具室から出て、目を泳がせていた。
「雄吾」
咲がそっと雄吾の腕をつかんで引き寄せ、俺たちは2人の見えないところまで行ってかたまった。
状態が把握できない三松は放心している。
まあ無理もない。
「あーもおー……ゆうか、何枚目やねん扉」
「そのたびにそれまでより上等に作り変えてるんだから、問題ないわよ。ほら三松、さっさと行く!」
確かに、前に壊した更衣室の扉は、人口大理石だったのが本物の大理石になっていた。
つまりゆうかは人口大理石を蹴破ったということだ。フィクションですから。
つーかそういう問題じゃないしなんか呼び方まで三松になってるし……
「むむむ無理です……」
「じゃあ私が言うわよ」
「あの、ゆうかは本当に言いますんで」
「そっ、そんなこと……」
その時、事を察したのであろう雄吾と三松以上に脅えきった堂本が顔を覗かせた。
「ゆうか、またか」
「悪かったわね。毎度のことで。ほら、三松さん、行きなさい」
三松に敬称をつけようやく落ち着きを取り戻したらしいゆうかが視線で依頼主を促した。
三松は「相手」であった堂本を見て、少し勇気を出したらしい。
そろそろと用具室から出て、目を泳がせていた。
「雄吾」
咲がそっと雄吾の腕をつかんで引き寄せ、俺たちは2人の見えないところまで行ってかたまった。