私立秀麗華美学園
1年の時は世界史がなかったので、範囲はまだヨーロッパの辺り。中国に入っていて、漢字ばかりの解答をしなければならなかったら、確実に終わっていた。
大問1はローマ帝国の文化等々。
なんともありがたいことに全て選択問題だった。わからなかった2問はもちろん4番に。しようと思ったら選択肢が3つだったので、一番近い3にしといた。
大問2はゲルマン民族の大移動。
フン族、ゴート族……解答用紙に「族」が既に書いてあることに感謝感激。ルートを書き示せという問もあったので、手を震わせながらするりと芯を滑らせる。
大問3はペルシア文明。
ぐはっ、選択問題がひとつもない。
そのうえ、カナートとは何か、的な問題があった。答えは灌漑施設だ。見ろこの字面。実に忌々しい。
パスすることも考えたが、それではこのくそややこしい「漑」の字を覚えた努力が水の泡ってものなので、腹立たしく思いつつも書いてやる。
他に、仏教、キリスト教、ユダヤ教を融合して創始された宗教を答える問題もあった。
答えはマニ教。教は用紙に書いてあるので、4画だ。こういった問題ばかりが続いて欲しいものである。
大問4、大問5は選択問題も多々あり、何事もなく通過。
大問6は、この時代周辺の王朝名や王の名ばかりを答える問題だった。
グプタ朝。よい。カニシカ王。よろしい。アショーカ王。許す。
サータヴァーハナ朝。よろしくない。ハルシャヴァルダナ王。やめてくれ。マルクス=アウレリウス=アントニヌス。一生許さない。
そんなこんなで大問7。
記述問題がひとつ。答えはなんとなくわかる。つらつらと書いてみてそれをまとめるなんてことはもちろんできないので、必死で頭をフル回転。
超つっけんどんな言い方の解答を導いた。
そして辿り着いた最終問題。
残り時間は10分。芯は、1cm……!
ここからは芯をシャーペンから取り出し、指でつまんで書くしかなさそうだ。
細心の注意をはらい、シャーペンをノックし、左手の指で芯をつまんで引きずり出す。
その時も芯が内側の壁に触れて細く削れるなどということは、避けなければならない。
なんとか引きずり出せたそれを、そっと右手の親指と人差し指でつまんだ。
大問1はローマ帝国の文化等々。
なんともありがたいことに全て選択問題だった。わからなかった2問はもちろん4番に。しようと思ったら選択肢が3つだったので、一番近い3にしといた。
大問2はゲルマン民族の大移動。
フン族、ゴート族……解答用紙に「族」が既に書いてあることに感謝感激。ルートを書き示せという問もあったので、手を震わせながらするりと芯を滑らせる。
大問3はペルシア文明。
ぐはっ、選択問題がひとつもない。
そのうえ、カナートとは何か、的な問題があった。答えは灌漑施設だ。見ろこの字面。実に忌々しい。
パスすることも考えたが、それではこのくそややこしい「漑」の字を覚えた努力が水の泡ってものなので、腹立たしく思いつつも書いてやる。
他に、仏教、キリスト教、ユダヤ教を融合して創始された宗教を答える問題もあった。
答えはマニ教。教は用紙に書いてあるので、4画だ。こういった問題ばかりが続いて欲しいものである。
大問4、大問5は選択問題も多々あり、何事もなく通過。
大問6は、この時代周辺の王朝名や王の名ばかりを答える問題だった。
グプタ朝。よい。カニシカ王。よろしい。アショーカ王。許す。
サータヴァーハナ朝。よろしくない。ハルシャヴァルダナ王。やめてくれ。マルクス=アウレリウス=アントニヌス。一生許さない。
そんなこんなで大問7。
記述問題がひとつ。答えはなんとなくわかる。つらつらと書いてみてそれをまとめるなんてことはもちろんできないので、必死で頭をフル回転。
超つっけんどんな言い方の解答を導いた。
そして辿り着いた最終問題。
残り時間は10分。芯は、1cm……!
ここからは芯をシャーペンから取り出し、指でつまんで書くしかなさそうだ。
細心の注意をはらい、シャーペンをノックし、左手の指で芯をつまんで引きずり出す。
その時も芯が内側の壁に触れて細く削れるなどということは、避けなければならない。
なんとか引きずり出せたそれを、そっと右手の親指と人差し指でつまんだ。