俺のボディガードは陰陽師。
「な、何で…?」
思わずそう呟くと同時に、ヤツの背後にヌッと菩提さんが現れる。
カバーケースに入ったタブレットで、ヤツの頭を後ろからバシッ!と殴っていた。
「痛いっ!…何だってさ!」
「御宅訪問に『頼もー!』はないだろ。時代設定おかしいし常識なし。このミッション終了したら綾小路先生のところに通うこと、たった今決定したから」
「なっ!な、な、何でー!あぁぁ…」
「週4で行くから。心しといて」
「ああぁぁ…」
あれだけ威勢が良かったのに、今は打って変わってずーんと落ち込んでいる。
この偉そうな態度のギャルをも落ち込ませる綾小路先生、いったいどんな人?
「菩提、待ってたぞ」
そう言って前に出てきたのは、親父だ。
横にいる母さんは「まぁー!可愛いお嬢さん!」と、鈴代をじろじろと見ている。
可愛いって…。
菩提さんも頭を下げている。
「社長、これからしばらくお世話になります」
「なに。こっちから頼んだんだ。とりあえず上がってくれ」
え…待ってた?
お世話になります?
いったい…何?何のこと?