俺のボディガードは陰陽師。
そんな中、外にいた親父が中に戻ってきた。
長いため息をつきながら。
人で戻ってきたところを見ると…菩提さんは帰ってしまったようだ。
帰っちゃった…。
「…なずなは?」
顔を出すなり、辺りをキョロキョロと見回す。
「なずなさんは奥様にお部屋を案内されております」
「美織と?そうか」
あまり気にも止めない様子で、ダイニングのいつもの席に座っている。
うっ…親父と二人。
気まずい…。
さっき軽くモメてるのもあって、今二人きりはちょっと…。
そう思っていると、女の話し声が廊下の方から聞こえてくる。
母さんと鈴代なずなが戻ってきた。
「なずなさんのお部屋にはお風呂もトイレもあるけど、うちのお風呂の方が大きいし、サウナもあるし、私のお気に入りのシャンプーもあるから使ってちょうだいね?」
「ホント!ありがとうございます。サウナ!」
しかし、二人の姿が現れた途端、今度は親父が席を立つ。
「なずな。来い。話がある」
「わっ。しゃちょー。いきなりだな」
「待ってたんだ。ちょっと来い」
「はいはい」