俺のボディガードは陰陽師。



ーー北海道を拠点に全国に支社をチェーン展開しており、老舗の会社であるも、今この建設業界ではノリにノリまくっていて、とうとう海外にも手を伸ばしたという『橘建設』。

親父は代表取締役…いわゆる社長で。

父方の祖父は、この橘建設を含めた、デザイン会社、飲食業、不動産、アミューズメントパークなどの多方向の事業部門を取りまとめた『橘グループ』の会長。

母親の実家は京都拠点で百貨店、大手デパートの経営をしている。

うちは、いわゆるセレブ一家。

桁外れの金持ち。

父は一人息子。会長跡取り決定。



家族構成は、そんな親父、同じく金持ちの箱入りお嬢様だった母、大学生の兄、俺の四人。

加えて、執事の忠晴。

五人であのだだっ広い豪邸に住んでいる。

ちなみに祖父の家はもっと大きい。



俺は生まれた時から『橘のお坊っちゃま』。

御曹司なのだ。



しかし、思春期の大なり小なりさまざまな事件がきっかけで。

俺は金持ちのこの家が嫌になる。




そして、現在は。

この公立高校…市立星天高校の一年生。

セレブであることをコソコソ隠しながら、ひっそりと学校生活を送っている。


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