俺のボディガードは陰陽師。
リビングでは、先に帰ってきていた鈴代なずなが騒いでいた。
隣には母さんがそれを微笑ましく見守っている。
「あら、伶士。お帰りなさい」
「ただいま。…何騒いでんの」
「うふふ。なずなさん、室内バーベキュースペースに感動しちゃって」
「…は?」
ふと見ると、鈴代なずなはリビングのウッドデッキや庭に繋がる窓際に立っていた。
とあるモノを一点凝視して、体を震わせて感動している。
「…なんすか、なんすか!この夢のようなスペースは!なんてステキな…!」
…そのとあるモノとは。
室内バーベキュースペース。
リビングとウッドデッキの間に特殊なガラスで囲ってあって、ガラス張りの六畳程度の一つの部屋となっており。
そこには、版面真ん中に穴が開いて網が張ってある、焼き肉屋にあるようなテーブルが置いてある。
親父が特注で作らせたものだ。
換気システムも、焼き肉屋と同等のモノを使い。
庭を眺めながら、室内で焼き肉が出来る。
庭側のガラスは、引き戸になっているので暑い夏はそこを開ける。
寒い冬でも、防寒断熱万全。