俺のボディガードは陰陽師。
「…その程度の束縛、私だったら愛を感じるねぇ?」
「え…えー?」
兄貴がかなり動揺してるぞ。
自分とは違う価値観が乱入してきたようなものだからな。
「っつーか、それ束縛のうちに入る?ただの注意喚起だろうが。それを束縛って、金持ちはどんだけフリーダムでいたいんだ。社会性の欠片もない」
「………」
「独占欲、一途で重い、大いに結構。…そんな華やかなパーティーよりも、家でそんな彼氏としっぽりおでん食ってテレビ見ている方が全然マシ」
「お、おでん…?」
「そういうワケで、おまえみたいなけーはくナンパヤローはお断り!以上!」
「ま、ま、待って待って!今の話、よく聞かせて!」
「は…はぁ?おまえ説教されたいの?年下に?」
「い、いいじゃない!とりあえず中に…中に入れて!」
物音が軽くバタバタと聞こえる。
まさか、強行突破で中に入ろうと?!
「あ…おまえ!…中に入るなおまええぇっ!」
その時。
鈴代なずなの大きめの怒声が響いた。
そして、バタン!ドタン!と更に大きい物音が、衝撃と共に連続する。
な、何事?!