俺のボディガードは陰陽師。

それから、一ヶ月半経つんですけど…。



『え…どういう関係って、顔見知りですけど』


とりあえず客観的な現実を伝える。

だが…。


『俺、富岡莉緒のカレシなんだよね？』

『え…』


か、カレシ？

彼氏…いたの？

いないって言ってたのに…！



ドキドキと動揺が押し寄せてきて、軽くパニックになる。

ま、待て。冷静になれ。

あの出来事の後に出来た彼氏かもしれない。



『…で、莉緒が橘くんとそういう関係になってるって、莉緒自身が周りに言い触らして自慢してるっていう話、仲間から聞いたからさ？どうなのかと思って』

『…えっ！』



彼女自身が言い触らして自慢して歩いている？

何の自慢になんの？それ？



『…俺達、莉緒が入学してすぐに付き合ってるんだわ。まさか俺と莉緒が付き合ってること知らないってことはないよね？』

『………』

知らない。

ってか、あんたも富岡さんも誰？って感じだったし。

…入学当時から？

嘘だったのか…！




人の女、横取り…？



(………)




…俺。

どっかの誰かと同じ事して…。




『…で？この話は本当なのかどうか、直接そっちに聞きたいんだけど…どうなんだよ？』

『え、だって…彼氏いないって言ってたし…』

『…はぁ？！』