俺のボディガードは陰陽師。


すると、ゴリラ先輩は鼻で笑う。



「へー?誰かと思ったら、ギャルのなずぽよじゃねえか。何?橘のカノジョか何か?」



対する鈴代なずなは「あぁ?」と、迫力満点でゴリラ先輩を睨み付ける。



「…バカか!カノジョじゃない!用心棒だ!」

「…は?」



あ…。

い、言っちゃった!




「…おい!」



鈴代なずなにすかさず「それは言うな!」と、耳打ちする。

しかし、「あ、そーだった。すまん」と悪びれる様子もない。

このっ…!



「…まあいい。話は聞いていたからわかってる」



そう言って、鈴代なずなは俺を背に庇うようにしてゴリラ先輩の前に出る。

…え?話、聞いてたの?



「話聞いてたの?あ、そう。そう?」



すると、目の前のゴリラ先輩はニヤニヤと笑い始めた。

悪そうな顔だ。ゴリラだけど。



そして、ゴリラ先輩は。

事の経過を、鈴代なずなの前でベラベラと喋りだしたのである。



「おまえの庇っている橘くん、俺のカノジョに手を出したんだってよ?」

「…ふーん」

「どう思う?…まあ、おまえはギャルだから?そんなの別にいいじゃーん?みたいに思ってる?」

「………」


< 182 / 504 >

この作品をシェア

pagetop