俺のボディガードは陰陽師。
混沌とした黒い海の中、そこにゆっくりと落ちて行くような感覚で。
でも、そんな中で一筋の神々しい光を見つける。
落ちて行きたくない。
そう思って、必死でその光に手を伸ばす。
でも、その光は手を掠めるのみで、掴むことが出来ない。
段々と焦燥にかられて、強く念じてしまう。
落ちて行きたくない。
ここから、這い上がりたい…。
すると、その光が輝き始める。
大丈夫だよ、もう。
その声を耳にすると、今まで掠めていた光に手が触れて。
しっかりと掴むことが出来たのだ。
…そんな、夢を見た。
(…ん…)
遮光カーテンの隙間から射し込む、細い日差しに気が付いて目が覚める。
もう朝だ。
いつの間に寝ていたんだろう。
今、何時…?
(……)
頭がボーッとする。
まだ眠い…。
なんか、すごいあったかいし。
いい匂いするし。
すごい柔らかくて気持ちいいし…。
その心地好さを味わっていたくて、まだ目を醒ましたくなくて。
柔らかい何かに顔を埋める。
むにっとした感触が気持ちいい。
(やわらか…気持ちいい…)