俺のボディガードは陰陽師。

その理由を問うが、そんな返答に応じる前にもうすでになずなは「はいはいお邪魔しまーす!」と、力押しで無理矢理部屋に入り込んでくる。

ち、ちょっと!

何考えてんだ?!



『待て!』

『待たん!』

『…何でか理由ぐらい聞かせろ!』

『…駆け付け一分一秒の予断も許されないんすわ!』

『…は?』



…話によると。



バケモノ出現時の現場駆け付けが遅い。

菩提さんにそう強く指摘されたそうだ。



『だから。横で寝ていればすぐじゃん。だって現場にすでにいるんだもの』

『………』



それが、おまえなりに考えて出した答えか…。



『そういうワケで!張り込み護衛。ここで寝かせてもらう!』



そう言いながら、なずなは手に持っていた寝袋を俺のベッドサイドに広げる。



『ね、寝袋?!』

『だって布団なんて持ってきたら熟睡しちゃうだろ!』



だからって…寝袋?!キャンプ?!

ここは室内だというのに…寝袋!



なんだ?

男の俺がベッドで悠々と寝ているその横に、女のなずなが床で寝袋敷いて寝る?



(………)



どんな構図…。



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