俺のボディガードは陰陽師。
すると、キャプテンから「何やってんだ!集合!」と声がかかる。
「わっ!やべっ!」
「もー!だから言ったでしょー!」
みんな慌ててパラパラとその場から散っていった。
だが、チカだけはもう一度振り返ってなずなに手を振る。
「じゃーな!なずぽよー!おまえのエロい胸と尻で俺達を勝利に導いてくれ!」
この…あほ!
変態!
しかし、なずなは大爆笑しながら「私の胸と尻ありゃ試合に勝てんのかい!」とツッコミを入れていた。
さすがギャル。
セクハラされても動じない。
(………)
…だけど、それは。
胸中複雑なものがある。
何故か…ちょっとイラッとしてしまった。
そんなことを考えながら、なずなの方をチラッと見る。
向こうも俺を見ていたのか、目が合ってしまった。
『がんばれ!』
そう口がパクパクと動いている。
そして、忠晴と揃って拳作ってガッツポーズを向けられた。
がんばれ、か…。
《伶士くんが普通の生活が送れるように尽力します》
《だから、今まで通りに過ごしていて?…部活、頑張って》
…いろいろありましたが。
俺のこの大切なモノのために、この瞬間のために。
彼らは俺を護ると言ってくれた。