俺のボディガードは陰陽師。

「へぇー。でもファースト濱岡屋は、伶士なら恐らく脂にやられて胃もたれするな」

「胃もたれ!…俺、胃腸は丈夫だよ!」

「いやいやいや。そんなレベルじゃない。濱岡屋侮るなかれ」

「でも美味いラーメンなんだろ?!」

「美味い!クセになるわー」



そして、なずなは「くっせになるあじ♪はっけんー♪」と、歌い出した。

何その歌!



でも、そこまで美味い!ダメ!と言われると、食べたくなる。

それが悲しい人間の性…!



「食べたい…食べたい食べたい!忠晴!連れてって!俺も連れてって!」



後部座席で、年甲斐もなくごねる。

しかし、忠晴に「ダメです!」とバシッとお断りされる。



「何で!何でだよー!忠晴たちは食べてんだろ!俺だって食べたい!食べたいんだよ!」

「あの病み付き具合、あのラーメンには恐らくドラッグが入っております…!食べたら最後、高血圧まっしぐらです!あんなもの、伶士さまの口に入れるワケにはいきません!」

「何でだよー!」

「お坊っちゃまも大変だな。脂ギトギトラーメン食わせてもらえないなんて」



ちくしょう…。

今度、陣内に連れてってもらってやる…!


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