俺のボディガードは陰陽師。

この世の中何でもアリか

★★★









「…あれ。伶士、どこ行くのよ。寄り道?」

「………」



部活終了で解散。

いつものように学校前からバスに乗って、地下鉄の駅まで行く。

しかし、そのまま地下鉄には乗り継がず、「お疲れ」と一声掛け、みんなと別れようとすると、颯太に引き留められる。



「いや…実は、ちょっと約束…」

「マジか?!…ひょっとして、女…!」

「ち、違う!」

おもいっきり否定すると、バス停に留まった颯太や他の仲間にニヤニヤと視線を向けられる。

「そっちはケンチキのある方向ですよー?待たせてんのか?な?な?」

「うわー!ケンチキデートおもしれー!…話、今度聞かせてくれ?」

「だから、違うって!」



まさか、これから。

うちの顧問陰陽師と会う。

だなんて、言えない…。

ケンチキじゃねえわ。




「母さんが迎えに来てる」と、うちでは絶対あり得ない嘘を付くが。

「はいはい。楽しんでこいよー?」なんて、信じる様子がなさそうだ。

やはり、嘘は信じてもらえない…か。


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