俺のボディガードは陰陽師。
「とりあえず違うからな!」と、一言念を押して、みんなと別れる。
だって、女と会うというのも違う。
紛れもなく、これから陰陽師に会いに行くのだ。
親父に指定された場所は、この地下鉄の駅から歩いて数分。
そのケンチキの入っているビルの裏にあるとのことだ。
とりあえず、目印となっているそのケンチキの入っているビルを目指して歩く。
この地下鉄の駅は始発点だからか、いろんな高校の生徒が使っているようで、駅周辺では違う制服を着た高校生をたくさん見かける。
今も、南竜高校の生徒とすれ違った。
「これからどうするー?どこ行くー?」
「リョータから来いってLINE入ってるよー?」
派手な髪とメイクのギャル二人組が、大きい声で大爆笑しながら歩いていた。
ギャル…。
…そういえば。
ふと、思い出してしまう。
先ほどの出来事を。