俺のボディガードは陰陽師。
そんななずなの綺麗なすっぴん顔をチラッと横目で見ながら思う。
なずなは俺と話しながらも、スマホをいじって視線は画面にあった。
「それに、このメイクだと仕事はかどるんだ」
「………」
何て返したら良いのか、次の返答に困った。
メイクで仕事が…?
「だって陰陽師の仕事だろ?メイク関係あんの?」
「…これは、メンタルの問題でさぁー」
「メンタル?」
「女ってさ、化粧して可愛い服着てると、不思議と自信が沸いてきて、強くなれんのよ」
「へぇ…」
おしゃれすると、自分に自信がつく。
っていうこと?
だから、なずなはギャルやってんの?
ギャルメイクで自信つくと、強くなれんの?陰陽師パワー倍増すんの?
ぶっちゃけ、よくわからない。
「ギャルメイクしてると、動きも冴えるんだよな。三つ編み眼鏡だと恐らく全ての力半減」
「三つ編み眼鏡…」
なずなの三つ編み眼鏡を想像してしまった。
違う意味でセンセーショナル…!
似合わなっ…。
笑いを吹き出しそうになり、思わず枕に顔を埋めてしまう。
「…おい。何笑ってんだ」
「い、いや…別に」
「ギャルバカにしてんじゃねえぞ!ったく…」
結局は同じオチでした。