俺のボディガードは陰陽師。




親父からの電話を終えて、グランドに戻る際。

体育館の裏で、ボコボコにされて倒れていた二年の男子生徒と遭遇する。



あまりにもダメージが大きそうでボロボロだったので、つい肩を貸してしまった。






『悪魔だ…あの女は悪魔だぁぁっ!』




そう叫んで、またずーんと元気が無くなる二年生。

肩を貸したついでに、保健室へと付き添った。



『悪いね、君…一年生?サッカー部っぽいけど』

『は、はい、そうです。大丈夫ですか?』

『ごめん、助けてもらっちゃって…』

『いえ…』



この程度の会話のみで、その鈴代なずなを悪魔呼ばわりした理由までは聞けず…なんか、首を突っ込むのは悪いような気がして。

そして、保健室にはちょうど、保健の先生がいて任せてきた。

保健室を出る時に、その二年生に『本当にありがとう!』と、感謝されてしまった。

見た目悪そうなのに…。



しかし…何があったんだ?

俺が校舎に入った時は、二人は正面玄関口にいて。

戻ってきたら、体育館の裏に彼が一人、ボロボロになって倒れていた。

彼がボコボコにされたのは間違いないけど…。



…いったい、誰に?



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