俺のボディガードは陰陽師。
「そこは別にいいんだけど…」
「で、サッカー部ではエースナンバー貰ってんだって?一年でエースって凄いんだろ?これもみっちょが言ってた」
「いや、それはたまたま俺の調子が良いだけで…」
なずなの俺情報、ほとんどみっちょ発なワケ?
俺、みっちょと話したことないんだけど。
毎日お泊まり会トークしてるなずなより、俺のこと知ってるって、何?
「謙遜するなー?自信持てよ」
「いや、違うって」
「そう?でも、伶士だって、あのうさんくさいペテン師兄貴に負けてねえんじゃね?」
「…いや、それは違う」
「何で?」
「…おまえ、見てわかんね?まあ学園での偉大さはわかんねえかもしれないけど、あの兄貴の見た目の完成度。わかるだろ」
「わかんない。イケメンかもしれないけど、オーラうさんくさいだろ。あーいう結婚詐欺師、いるよ?」
思わずブッと吹き出してしまった。
結婚詐欺師…ペテン師の次はそれか。
兄貴からは結婚詐欺師オーラが出てるのか。
笑いを堪えていたけど、油断していたところに思わぬ奇襲をかけられる。
なずなからの、奇襲。
「伶士の方が誠実そうだし、モテるような気がすんだけどな」