俺のボディガードは陰陽師。
は…。
「イケメン度では伶士の方がカッコいいと思う。私なら伶士を選ぶけど」
は…何っ!
今、何て言った?
…だなんてことは、ともかく。
なずなのその一言に。
意識とは裏腹に、恥ずかしさが込み上げてきて、ソワソワしてきてしまった。
意味もなく、キョロキョロしてしまう。
(ああぁぁ…えっと…)
こいつ、そんな照れくさいことを恥ずかしげもなくサラッと!
しかし、その様子はしっかり見られていた。
「…どした?…ひょっとして今ので照れてんの?」
…はっ!しまった!
なずなの方を見ると、悪魔のようにニヤニヤと悪い顔して笑っている…!
「カッコいい言われて照れてんの?」
「ち、ちがっ…」
「可愛いとこあんね?」
「…このっ!」
ムキになって反発すると、なずなは「顔赤いよー?」と、また豪快に笑っていた。
悪そうな笑みそのまんま。
恥ずかしい…恥ずかしい!
ズバリ指摘してきやがって!
…でも、なぜ照れてしまったんだ。
こんなこと言われて照れたことなんか、一度もないのに。
カッコいいとか、俺の方がいいとか…。
なぜ…。
「…だから、しゃちょーも伶士が可愛いんだよ」
「…は?」
油断していたところにまた、思わぬ発言を投げ掛けられ、驚いた。