俺のボディガードは陰陽師。
そして、今一度「ふんっ!」と声をもらして、ピンクのガラスを押す腕に力を加える。
その霊気の盾、蓮華曼陀羅陣は更なる光を発していた。
「ナウマク・サンマンダ・ボダナン…マカ・ナーラ・ア・ビラ・ウンケン・ソワカ!」
その真言を唱えると、更に光輝き出す。
そして、霊気の盾は、急に勢いをつけて自ら進み出す。
バケモノの手を巻き込み、ガーッ!と一気にスピードをつけて押し返していた。
ある程度押し進むと、爆発音を鳴らしている。
それはダメージとなったらしく、バケモノのうめき声が響いた。
《アあアアぁアぁァアあアぁっ…!!》
「…おまえが取り敢えず一旦退けよ!…ナウマク・サンマンダ・ボダナン…オン・マケイ・シヴァラヤ・ソワカ!」
なずなの指には、いつの間にか先ほど投げ損ねた霊符が挟まっており。
今度こそ、それを飛び道具のように投げ付ける。
それは、閃光を発しながら、バケモノのど真ん中に投げ込まれた。
同時に、辺りはあっという間に白い世界となる。
白い閃光に視界を奪われる中で、バケモノのこの世のものとは思えない叫び声が一層響き渡っていた。
《ウがアあアアぁアぁァアあアぁーっ!!》