俺のボディガードは陰陽師。




夢から醒めて、体がビクッと震える。

ハッとして目を開けた。




(………)




真っ先に目に入ったのは、いつもの見慣れた天井だった。



あれ…俺、部屋で寝てる?



だんだん頭がはっきりしてくると、自分の置かれている状況もわかってきた。




あぁ、俺。

菩提さんたちの話を聞いてる最中で、眩暈がして体が…。

…倒れてしまったワケか。

誰かここに連れてきて、寝かせてくれたのか。



体をそっと起こすが、頭がズシッと重かった。

帰ってきた服そのままだ。汗びっしょりで気持ちが悪い。

ふと触った額には、冷却シートが貼られていた。

枕元にはアイスノンもある。



看病されてる系だ。



部屋にある時計を見ると、すでに0時を過ぎていた。

だいぶ寝てた…。



(………)



…あれから、どうなったんだろう。

なずなは?菩提さんは?

話は?

俺のスマホは?



(…あ)



キョロキョロと辺りを見回しているうちに、視界に入り、気付いてしまった。

ベッドのマットレスに、そっと寄りかかっている小さな頭が。

すやすやと寝息が聞こえる。



その小さな頭で、もう誰だかわかる。



なずなだ…。



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