俺のボディガードは陰陽師。

こんなに細い手足なのに…あんな激しい技を繰り出したり、右足一本で大の男を三人も沈没させることが出来るんだぞ。

そのエナジーは、どこから出てくるんだ。



この細い体と手足で。

何でそこまで戦えるんだろう。



その流れで、少し開いた唇にも目が行ってしまう。



《何があっても私はおまえを守るって言ったろ!》




…この口から、なぜあんなにもアツイ言葉が出てくるんだろう。

そして、そのアツイ言葉で。

何度、安心させられたか。




今までのことを振り返ると、想いが込み上げてきて、胸がキュッと締め付けられる。

しかし、露出されている足や腕だけではなく…少し開いた唇に目が行っていたことに、急に気が付いてしまう。

恥ずかしくなってしまい、思わずバッと顔を背けてしまった。



な、何見てんだ俺は。

こんな状況で、足とか唇見ちゃうとか。

いやらしい極まりない…。



一人で恥ずかしくなっていたが。

でも、何故だかもう一度横目でチラッと寝ているなずなを見てしまう。

マットレスにちょこんと乗っかった、小さな頭。



(………)



思わず、そっと手を伸ばしてしまう。



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