俺のボディガードは陰陽師。
本当に、小さな頭…。
小顔だしな。
ゆっくりと伸ばした指先が、頭にそっと降れる。
髪の毛のサラッとした感触が、指に伝わる。
…そりゃ、眠たくもなるよな。
うちに来てからまともに寝ていないうえに、あんな激しいバトルをしてんだ。
そりゃ、疲れるよな。
…ヤツは仕事でやってるんだと思うけど。
なんか、俺のためにごめん。
なんて、思ってしまう。
そう思うと、その頭を指先で触り続けて、撫でてしまう。
なぜか、ドキドキしながら。
…だが。
「…んっ…」
急になずなの頭がビクッと動く。
あ…。
「…ん?…伶士、起きてたの?」
「あ…うん」
なずなが目を醒ましてしまった。
ヤバい。頭撫でてたからか?
「っつーか。何で私の頭に手置いてんの」
うっ…!
覚醒一番そこ聞いてくる?!
「いや…あ、頭小さいなと思って」
「…そうか?小顔親に感謝だけど」
そう言って、ムクッと体を起こす。
「やべ…寝ちまった」と呟きながら。
とっさに誤魔化してしまった…。
誤魔化せただろうか。